araは建築を軸に、環境・文化・日常の実践を横断して活動するコレクティブです。
さまざまなものごとが交わる場所を丁寧に観察し、その土地や状況にふさわしいしくみやしつらえをデザインしています。
ara is a collective centered on architecture, working across the practices of environment, culture, and everyday life. We observe places where diverse elements intersect and design the spatial frameworks and subtle arrangements that emerge naturally from each context.
建築は形だけではなく、運営や手入れ、日々の営みの積み重ねによって育つ風景でもあると捉え、人とものごとが継続的に関わり、ケアが立ち上がり、愛着が育つ場のあり方をめざして取り組んでいます。
建築設計と並行して、コーヒーショップMIAMIAやカルチュラル・キオスクIAMの運営にも携わり、地域における小さな営繕や場の手入れを実践しています。こうした日常的な営みを通じて、暮らしの延長にあるデザインの可能性を継続的に検証しています。
地域に内在する環境や文化、日常の営みを読み解き、建築的な知恵をもとに現代にふさわしい生活の風景へと更新していくことが、すべてのプロジェクトを通した私たちの基本理念です。
We understand architecture not only as form, but as a landscape shaped over time through operations, maintenance, and the accumulation of daily practices. Our work seeks ways for people and their surroundings to remain in long-term, caring, and affectionate relationships.
Alongside architectural projects, we run the coffee shop MIAMIA and the cultural kiosk IAM, engaging in small-scale repair and local stewardship. These everyday activities allow us to explore how design can grow from lived experience and from the quiet caretaking of places.
We call our approach Alternative Vernacular Design—a way of reading the environments, cultures, and daily practices embedded in each locale and renewing them into contemporary forms of living. This philosophy underpins all of our projects and guides ARA’s ongoing practice.
Practice
私たちの活動は建築を軸にしながら、複数の主体が関わり、日常の中から自然に新しいプロジェクトが立ち上がるようなしくみとしつらえづくりを行っています。
建築設計・空間デザイン
住宅、店舗、地域拠点など、日常の営みが長く続いていく場を丁寧に設計します。
都市・地域プロジェクト
行政・企業・住民と協働し、その土地の文脈に寄り添いながら、調査、構想づくり、社会実験を行います。
文化実践・場の運営
MIAMIAやIAMをはじめ、日常の中に新しい関係や試みが芽生える場を企画・運営しています。
デザインリサーチ・編集
環境・文化・日常を読み解き、プロジェクトの方向性と可能性を丁寧に立ち上げます。
ケアリング・アーバニズム
人と物事が互いにケアし合いながら成り立つ風景をデザインします。
建築や場所は、人の手入れや気づきの積み重ねによって育っていくものだと私たちは考えています。掃除をする、綻びを繕う、植物に水をあげる。そんな日常の行為が、ゆっくりと風景の表情をつくります。
これらの行為が自然に続いていくようなしくみとしつらえを整えることで、ケアの関係がそっと立ち上がる 風景 を育てています。
これらの実践を通じて、多様な人々やものごとがゆるやかにつながり、自然にプロジェクトが生まれ育っていくような環境づくりに取り組んでいます
Method
araはプロジェクトを進めるうえで、6つの視点とプロセスを大切にしています。
1. 場所を読み解く
地形や風、人の動き、光の変化、生活や文化の痕跡を丁寧に読み取り、その場所にすでにあるものを理解することから始めます。敷地のリズムに耳を澄ませることが、建築の方向性を決める基点となります。
2. 丁寧に観察する
文献やヒアリングだけでなく、植物の状態や道具の置かれ方など、日常に潜む小さなサインを拾い上げます。そこから、その場所やプロジェクトの可能性を探ります。
3. 関係性を構造化する
集めた気づきや情報を整理し、しくみ・しつらえ・関係性の骨格を組み立てます。建築を形だけでなく、人とものごとが関わり続ける環境として捉え、そのプロジェクトの枠組みを明確にしていきます。
4. 複数の主体と育てる
行政、企業、住民、学生など、多様な主体と対話を重ねながら構想を共有し、小さな試行や社会実験を繰り返します。関わる余白をつくり、プロジェクトが自走する力を育てます。
5. ケアが続く場を設計する
変化を受け止める構成、環境を設計します。手入れや関わりが積み重なることで育つ場を目指し、建築行為を完成ではなくものごとの始まりとして捉えます。
6. 時間とともに育つ風景をつくる
運営やケア、手入れ、季節の変化。生活のリズムとともに風景が育ち続ける環境を整えます。建築行為の後も、人と場の関係が更新され続けることを大切にします。
profile
アリソン理恵/ Rie Allison
1982年 宮崎県出身
2010年 東京工業大学 大学院 博士課程 単位取得退学
オーストラリア、メルボルンの設計事務所NMBWでのインターン
ルートエー、アトリエアンドアイ坂本一成研究室勤務を経て
2015年 teco共同主宰(-2019)
2020年 コーヒショップ MIAMIAを開業、ARA開設
2013-2014 日本工業大学非常勤講師
2015-2020 東京理科大学非常勤講師
2015-2020 神奈川大学非常勤講師
2022-2023 東京藝術大学非常勤講師
2024- 2025 獨協大学(国際経営学部)非常勤講師
2023- 武蔵野大学非常勤講師
2025- 法政大学非常勤講師
2025- 神奈川大学(まち再生コース)非常勤講師
Award
2024年 一般社団法人東京建築士会 第10回これからの建築士賞
2024年 グッドデザイン賞「moonstar jiyugaoka」
2023年 グッドデザイン賞ベスト100「MIAMIA」
2018年 北上市保健・子育て支援複合施設基本設計業務委託公募型プロポーザル 第1位受賞(畝森・teco設計共同体)
2016年 LOCAL REPUBLIC AWARD「minnow・座・garden」佳作
2016年 第15回ヴェネチアビエンナーレ国際建築展2016 日本館『en(縁): art of nexus』 会場デザイン 審査員 特別表彰
2010年 日本建築学会 作品選奨 住宅『水無瀬の別棟』(坂本一成・大内祥子・アリソン理恵(旧姓:根本))
一級建築士事務所ARA
東京都知事登録第 64019 号
管理建築士 アリソン理恵 国土交通大臣登録第346616号
171-0051 豊島区長崎4-27-8 壱番館101
Ichibankan 101 4-27-8 Nagasaki Toshima-ku Tokyo 1710051
PRESS
- Media
- シン町家百科 「町の営繕とタイポロジーのメンテナンス」2025
- カフェの設計学 計画とディテール 「MIAMIA」2025
- カルチャーメディアNiEW「建築家のアリソン理恵は、MIA MIAのお客さんとの対話で街に対して新たな視点を得た」2025
- Colocal 「東長崎のコーヒー店〈MIA MIA〉に 多くの人が集まる理由。 まちの新たなコモニング拠点とは」2024
- cemedine style : くっつけられる切り離し方、切り離せるくっつけ方についての考察2024
- 桐生タイムス「「外に居場所」まちは健康」2024
- 商店建築2024年1月号「Cadota」2024
- Commercial Space Lighting vol.8「MOONSTAR jiyugaoka」2023
- 天然生活2023年10月号「私流、幸せの見つけ方」2023
- TOTOギャラリー・間「家成俊勝×アリソン理恵対談「ちょっと建築ができる普通のオッチャン」」2023
- re-link magazine「モノをきっかけとする挨拶で、日常の風景を変えていく建築家」2023
- Good News for Cities〜都市に関する炉辺談話「まちにひらき、ひとが集まる場所をつくる」2023
- TOTOギャラリー・間「真似できる知性としての建築」2023
- SD Review 2022 建築とランド(スケープ)「当事者のランドスケープ」2022
- としまSDGsアクション「まちのコミュニティを育むカフェ。東長崎のまちにある「MIA MIA」へようこそ」2022
- SD Review 2021 Hyper Village 「MIAMIA」2021
- 商店建築2021年11月号「設計事務所訪問インタビュー ARA」2021
- Monocle The Monocle Book of Entrepreneurs2021
- STANDART JAPAN #18 「シャウト!」2021
- WIREDno41 NEW NEIGHBORHOOD2021
- ソトコト2021年5月号「MIA MIA 街角にあるコミュニティのためのシェルター。」2021
- 商店建築2021年5月号「MIAMIA」2021